OpenAIは2026年9月29日、新モデル「GPT-6.1 Sol」を公開した。
GPT-6 Solの改良版で、コーディング、PC操作、資料を使った実務などを中心に性能が向上している。OpenAIによると、一部の評価では最上位モデルGPT-6 Astraに近い結果を出しながら、標準APIの入出力料金はAstraの5分の1である。
API料金は100万入力トークンあたり2ドル、100万出力トークンあたり10ドル。キャッシュ済み入力は0.10ドルで、通常入力より95%安い。
ChatGPT Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduでは、公開日からChatGPT WorkとCodexで利用できる。通常のChatGPTのチャット画面には、現時点ではまだ追加されていない。
OpenAI公式発表
https://openai.com/index/introducing-gpt-6-1-sol/
GPT-6 Solから何が変わったのか
GPT-6.1 Solは、9月22日に公開されたGPT-6 Solを置き換えるほど価格を上げた上位版ではない。
標準API料金はGPT-6 Solと同じ入力2ドル、出力10ドルのままで、性能を引き上げている。
OpenAIは、コードの作成やデバッグ、複雑な文書の理解、複数のツールをまたぐ業務、PC操作などでGPT-6 Solから改善したとしている。
つまり今回の更新では、同じ価格帯のSolをそのまま高性能化した形に近い。
特にAIエージェントを長時間動かす用途では、単純な回答性能だけではなく、必要な手順数やトークン数が料金に直結する。GPT-6.1 Solは、この部分でも従来のSolより効率を上げることが狙われている。
API料金は入力2ドル、出力10ドルのまま
GPT-6.1 Solの標準API料金は次の通りである。
100万入力トークン:2ドル
100万キャッシュ入力トークン:0.10ドル
100万出力トークン:10ドル
特に変化が大きいのはキャッシュ入力である。
GPT-6 Solではキャッシュ入力が100万トークンあたり0.20ドルだったが、GPT-6.1 Solでは0.10ドルになった。
AIエージェントでは、システムプロンプト、ツール定義、コードベースの一部、過去の会話など、同じ情報を何度もモデルへ渡すことがある。
その共通部分がキャッシュされれば、通常入力2ドルに対して0.10ドルなので、料金は20分の1になる。
一度質問して終わるチャットより、長時間動くCodexや業務エージェントほど恩恵が出やすい変更である。
コーディングではAstraと同程度になった評価もある
OpenAIが公開したDeepSWE v1.1では、GPT-6.1 SolがGPT-6 Astraと同程度の結果を記録した。
DeepSWEは、実際のコードベースを使った長時間のソフトウェア開発課題をAIへ解かせる評価である。
OpenAIによると、GPT-6.1 SolはGPT-6 Solの最高結果を6.4ポイント上回りながら、そのGPT-6 Solより低い推論量と低い費用で処理できた。
さらに、この評価ではAstraと同程度の成績を、約5分の1のタスク費用で達成したとしている。
もちろん、すべての開発作業でAstraと同じになるという意味ではない。Astraは依然としてOpenAIの最上位モデルであり、特に難しい科学研究などではAstraの利用が推奨されている。
それでも、日常的なコード作成や修正を大量に処理する場合には、SolとAstraの費用差は無視しにくい。
PC操作でもAstraとの差が縮まった
ブラウザーやアプリを実際に操作する能力も改善された。
PC操作を評価するOSWorld 2.0のオフライン評価では、最大推論量のGPT-6.1 SolはGPT-6 Solを7ポイント上回った。
Astraとの差は2.1ポイントで、タスクあたりの費用はAstraのおよそ7分の1だったとOpenAIは説明している。
Workのようにブラウザー、ファイル、外部サービスを使いながら作業する場合、単純な文章生成よりこの能力の差が重要になる。
資料を探し、内容を確認し、別のサービスへ入力するといった複数工程をAIへ任せたい場合には、従来のSolよりGPT-6.1 Solの方が向いている。
PDFを使う実務でも改善
GPT-6.1 Solは、複雑なPDFを読む仕事でも性能が上がっている。
GDP.pdfという評価では、表、グラフ、図、細かな注記を含む実際の業務文書について質問へ回答する。
OpenAIによれば、GPT-6.1 Solはテストされた推論設定でClaude Opus 5.5をフォールバック込みで上回り、タスク費用は半分以下だった。
Astraにも近い結果となり、費用はおよそ5分の1だったとしている。
契約書、調査資料、決算資料、研究資料のように、文章だけでなく表や図を含むファイルを扱う仕事でもSolの利用範囲が広がっている。
難しい質問での事実誤りも減少
GPT-6.1 Solでは、事実関係の正確さについても改善が報告されている。
OpenAIが、過去にユーザーから事実誤認を指摘された難しい会話を使って行った評価では、低い推論量で回答した際に事実誤りを含んだ回答の割合が11.4%から7.7%へ低下した。
約32%の減少である。
ただし、この数字を「通常のChatGPTで7.7%の回答が間違う」という意味で読むのは誤りである。
このテストは、もともとモデルが間違えやすい質問を集めた評価であり、OpenAI自身も一般的な利用状況を代表するものではないと説明している。
それでも、同じ難問群でGPT-6 Solより誤りが減っていることは確認できる。
PlusでもCodexとWorkから使える
GPT-6.1 SolはAPI専用モデルではない。
9月29日から、ChatGPT Plus、Pro、Business、Enterprise、EduユーザーがChatGPT WorkとCodexで利用できる。
つまり月額200ドル以上のPro限定モデルではない。
一方、通常のChatGPTチャットではまだ利用できない。
ChatGPTでモデル一覧を開いてGPT-6.1 Solが見つからなくても異常ではなく、現時点ではWorkやCodexから使うモデルとして提供されている。
OpenAIは通常チャットへの追加時期を発表していない。
GitHub Copilotにも同日から追加
GPT-6.1 SolはGitHub Copilotにも9月29日から追加された。
GitHubによると、Copilot Pro+、Max、Business、Enterpriseが対象で、段階的にロールアウトされている。
利用できる場所はVisual Studio Codeだけではない。
Visual Studio、Copilot CLI、GitHub Copilot coding agent、GitHub Copilotアプリ、github.com、GitHub Mobile、JetBrains IDE、Xcode、Eclipseなどから選択できる。
まだモデル一覧に表示されていない場合は、アカウントごとの展開を待つ必要がある。
GitHub Copilotでの提供
https://github.blog/changelog/2026-09-29-gpt-6-1-sol-in-github-copilot/
BusinessとEnterpriseでは、管理者がCopilotのモデルポリシーからGPT-6.1 Solの利用可否を管理できる。
GitHubは初期テストについて、以前のGPT-6やGPT-5.6系モデルより少ないトークンと手順でタスクを完了する傾向が確認されたとしている。
「Ultrafast」版も数日以内に登場予定
通常版とは別に、GPT-6.1 Sol Ultrafastも発表された。
OpenAIによると、Codexでは標準速度と比べて最大8倍のトークン生成速度になる。
ただし、9月29日時点でGPT-6.1 Sol Ultrafastはまだ提供されていない。
「coming days」と案内されており、数日以内の提供予定である。
現在すぐ使えるのは通常速度のGPT-6.1 Solなので、Ultrafastを前提に契約や環境変更をする場合は実際の提供開始を待った方がよい。
OpenAI DevDay 2026まとめ
https://openai.com/index/devday-2026-recap/
Astraを使わなくてよいモデルという意味ではない
GPT-6.1 Solの発表では「Astraに近い性能」「5分の1の価格」という数字が目立つ。
しかし、OpenAIはAstraを不要になったモデルとして扱ってはいない。
科学研究を評価するTerminal-Bench Science 0.1では、GPT-6.1 SolがGPT-6 Solの2倍以上のスコアへ改善した一方、最高結果は依然としてAstraだった。
OpenAIも、最も難しい科学研究にはAstraを使うよう案内している。
用途としては、常に最大性能が必要ならAstra、性能と大量利用時の料金を両立したい場合はGPT-6.1 Solという位置付けが分かりやすい。
API利用者はモデル名を「gpt-6.1-sol」に変更
APIではモデルIDとして、
gpt-6.1-sol
を指定する。
GPT-6 Solを使っている既存アプリであれば、まず同じ評価データや実際のタスクを使って比較するとよい。
標準の入出力単価は変わらないため、単純に価格だけを理由に移行する必要はない。
確認したいのは、同じ仕事を終えるまでのトークン数、ツール呼び出し回数、処理時間、失敗率である。
モデル単価が同じでも、少ない手順で仕事を終えられれば最終的なAPI料金は下がる。
9月29日から実際に利用できる
GPT-6.1 Solは将来提供予定のモデルではなく、2026年9月29日の発表と同時に利用が始まっている。
APIではgpt-6.1-sol、ChatGPTではWorkとCodex、さらにGitHub Copilotでも利用可能になった。
標準API料金をGPT-6 Solから上げず、キャッシュ入力は半額の0.10ドルへ下げながら、コーディング、PC操作、実務文書、事実性を改善している。
Astraの最大性能が不要な仕事を大量に処理する場合には、GPT-6.1 SolがGPT-6シリーズの中で現実的な選択肢になりそうである。
OpenAI公式発表
https://openai.com/index/introducing-gpt-6-1-sol/
GitHub Copilotでの提供
https://github.blog/changelog/2026-09-29-gpt-6-1-sol-in-github-copilot/
OpenAI DevDay 2026まとめ
https://openai.com/index/devday-2026-recap/

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